【オーナー企業の自社株対策】
自社株を後継者に移転する方法は3つに分けられます。①売買で譲渡するか、②無償で(または低額で)贈与するか、③相続時に相続財産の一部として引き継ぐか、です。
いずれの方法によっても、自社株の評価額が高騰している状態で移転した場合には高額な税金が課せられることになります。
売買の場合、取得価格との差額に対し20.315%の税率で済みますが、後継者が株式の購入資金を用意できるケースはまれです。
贈与の場合は、贈与を受けた側に贈与税が課税されます。贈与税の場合、累進課税により高い税率が課せられますので、やはり納税資金を準備することは困難です。
何の対策も取らないまま相続を迎えてしまった場合には、自社株に対する高額な相続税の納付に相続人が苦しむ結果となってしまいます。
これらの問題に対処するため、退職金や節税商品を活用して一時的に株価を引き下げ、そのタイミングで株式を移動するというのが従来の一般的な自社株対策でした。
【先人に学ぶ】
結局のところ、ご家族の状況も会社の状況も異なり、それぞれの感情も絡み合う中、「こうすれば絶対うまくいく」という王道の相続対策は残念ながら無いと言わざるを得ません。
先人たちが成功した例、失敗した例を参考とし、ご自身の状況に照らし合わせ、時間をかけて無理なくコツコツと実行していくことしか方法はないのかもしれません。
私達もこれまでの多くの事例から学んできた経験をもとにお客様の良き相談相手であり続けたいと考えています。