この原稿を書いている2020年9月1日現在、新型コロナウィルスの感染者数は東京都で2万人を超え、日本全体では6万9千人を超える状況となっています。世界全体で見ると2500万人超という恐ろしい数字です。この世界的、国家的危機によって皆様も多大なる影響を受けていらっしゃることと推察いたします。

 

仕事柄、様々な業種のお客様にお話をお聞きしていますが、当初特に影響が甚大と言われた観光業や飲食業にとどまらず、今回の危機はあらゆる業界に想像もできなかったほど大きなマイナスの影響を及ぼしているということを痛感しております。

 

本稿では自らも不動産投資を行っている立場から、新型コロナウィルスがこの投資に与える影響を考えてみたいと思います。

 

不動産投資と一口に言ってもその用途には様々なものがあります。

住居用の木造中古不動産、住居用の賃貸用マンション、都心のオフィスを用途とした区分所有、インバウンドを意識したカプセルホテルに対する投資などいろいろです。

 

賃貸物件で直接的に最も大きな打撃を受けているのは民泊やマンスリーマンションとして外国人旅行者や企業の出張に関する用途を目的としていたものでしょう。

海外からの旅行者はほぼ皆無になり、国内旅行や企業の短期出張も緊急事態宣言の発令以降激減しています。

 

近年人気が高まっていた都内のオフィス用賃貸はどうでしょうか。

7月10日付日本経済新聞1面には「都心空室率10年ぶり上昇幅」として、在宅勤務の普及が進み、企業がコスト削減を見込んで都心のオフィス面積を縮小する動きが広がっている内容が取り上げられていました。

空室リスクが低く、将来の値上がりが見込めるという売り文句のオフィス物件投資もコロナ禍で状況が大きく変化してきたように感じています。

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